2008年2月号内容

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                                                          最新号 2008年2月号  

 

                                                    

 

 

  1. 佐渡裕 & シエナ・ウインド・オーケストラ    
    音楽を愛し、音楽に愛された師匠を熱く讃えて… 愛弟子によるバーンスタイン作品集が登場!

    人間の息づかいが持つ豊かな表現力を美しく歌いあげる管楽器。そして、人の本能を揺さぶるリズムを自在に生みだす打楽器。呼吸のうねりとあたたかさ、躍動の生みだす昂奮をいっぱいに広げてみせる「吹奏楽」の魅力は、未体験の方にこそぜひ味わっていただきたいもの。しかし何から聴いたらよいのやら…という方にお薦めできるアルバムがついにリリースされたことを、歓びと共にご紹介しよう。シエナ・ウインド・オーケストラが、首席指揮者を務める佐渡裕と共に録音したCD『バーンスタイン・オン・ブラス』、そして同じコンビによるDVD『バーンスタイン・ガラ 熱狂ライヴ!』だ。
     熱血漢マエストロ,佐渡裕が指揮者として評価を高めてきた道のりに、その師であるレナード・バーンスタインという偉大な音楽家を外して考えることはできない。アメリカのタングルウッド音楽祭で名指揮者・作曲家バーンスタインに師事した佐渡は、今回発売されたCDにも師匠との思い出を綴っているのでぜひお読みいただきたいが、彼が佐渡に与えた決定的な影響は、師弟それぞれの活躍を並べてみるとなお明らかになるだろう
  2.  
  3. Simon Rattle & Berliner Philharmoniker    
    名門オーケストラがしなやかにに華麗を極めた、ロシア音楽の新たな色彩!

     ウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」と並んで、年末年始のクラシック界の風物詩となっている、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の「ジルベスター・コンサート」。テレビでご覧になった方も多いかと思うけれど、昨年末に行われたばかり(まだ本稿執筆時でひと月たっていない!)のレコーディングが恐るべきスピードでCD化されて到着した。  以前も「ジルベスター・コンサート」でのオルフ:《カルミナ・ブラーナ》が凄まじい早さで発売されたのに続いての豪速球、録れたてほやほやの音はしかし、世界最高峰オーケストラの完成度をみっちりと実感させてくれるものとなった。コンサートからの録音ではあるけれど、数日間を費やしてのレコーディングから客席ノイズや拍手などもないかたちで制作されているので、ライヴ録音にありがちな惜しむべき聴きづらさとは無縁の新録音だ。
  4.  
  5. 横山幸雄    
    聴き手をすっと引き寄せ、やわらかな“対話”をひらく。

     明朗強靱で繊細なるヴィルトゥオーゾ。若くしてそうそうたるキャリアを積み上げてきたピアニスト,横山幸雄が、初のオール・バッハ・アルバム『ゴールドベルク変奏曲』を発表する。以前から、鍵盤芸術の高みを極めたこの大曲に意欲をみせていた彼が、演奏家として新たな次元へ踏み込む注目の録音だ。  1990年にショパン・コンクール入賞、翌年にCDデビューして以来、古典から自作に至る広範なレパートリーを録音してきた彼は、近年とりわけベートーヴェン演奏で大きな達成をみせた。世界発売もされたベートーヴェンのピアノ独奏曲全集に続いて、2005年にはピアノ協奏曲全集をリリース。30歳代半ばにしてこの偉大なる作曲家のピアノ作品録音を制覇してしまった(これはおそるべき達成であること、あらためて強調しておきたい)。
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  7. Yucca INTERVIEW   
    3オクターブの幅広い声域とコロラトゥーラのテクニックを備えたオペラ歌唱をベースに…

    …クラシック系+ヒーリング系+ポップス系を融合した“七色の歌声”を持つヴォーカリスト,Yucca(ユッカ)。2007年2月のデビュー・アルバム『千の風になって』は、ある女性の“愛と生涯”を歌い綴ったコンセプチュアルな内容でも話題を呼んだ。 そんな彼女から届けられた待望の2ndアルバム。今回はYuccaの声の美質をさらに活かし、4人のプロデューサーを迎えて、1枚のアルバムの中にそれぞれが独自の世界を作り出している。「アルバム・タイトルをあらためて『Yucca』と名付けて、“私らしさ”をいろんなタイプの曲にのせてみました。プロデューサーが変われば世界もがらりと変わるので、楽しんでいただけたら嬉しいです」
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  9. 『オペラDVD新譜』   
    最高のキャストによる、最新プロダクション公演がぞくぞくと登場!

    年明け早々から、ゲルギエフ&マリインスキー・オペラの来日公演もあり、2008年もオペラ・ファンにとっては楽しい(お財布が心配だけど…)1年になりそうだ。しかも今月は、最高の演奏(キャスト)陣による、世界各地の最新の舞台が次々とDVDで登場したので紹介しよう。 先ず、その現代のカリスマ,ゲルギエフから。今回の来日公演の演目ではないが、ロシア・オペラの代表作である《エフゲニー・オネーギン》を世界最高のオペラ劇場のひとつ、N.Y.のメトロポリタン歌劇場(MET)で指揮したもの。1997年3月にプレミエされて以来、人気を呼んで続いているローバート・カーセン演出による、最新2007年の公演だ。美しい舞台もさることながら、知的かつニヒルな役柄に定評のあるホルストフスキーのオネーギン、フレミングの気品あるタチヤーナ、そしてダイナミックなヴァルガスのレンスキー…と主役3人を筆頭に、最高のキャスティングが光っている
  10.  
  11. DIE HORNISTEN DER BERLINER PHILHARMONIKER   
    もちろん世の中にラクな楽器などないけれど、高水準で安定困難な、ことホルンは他の比でなく。しかもオーケストラのサウンドを大きく左右するパートときているから難しい(簡単に言うと「トチりやすく、トチると周りの被害甚大」ということ)。したがってホルンだけのアンサンブルというのは実に至難なはずなのだが…。今月は別稿でニュー・アルバムもご紹介している天下のベルリン・フィルを支えるプレイヤーたちがいかに畏るべき鉄人揃いか、同団,ホルン・セクション8人が吹きまくる本盤を聴いてあらためて“唖然”、“賛嘆”、“平伏”。
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  13. Andre Gagnon INTERVIEW    
    日本デビューの名盤『インプレッションズ』(1984年)の大ヒット以来、風景と心情が織り込まれたような美しいメロディをピアノで描き続け、絶大な人気を誇るカナダのコンポーザー・ピアニスト,アンドレ・ギャニオン。6年ぶり、待望のオリジナル・アルバム『永遠に』が遂に完成し、4年ぶりの来日公演にあわせてリリースされた。
    ――今回が“ラスト・コンサート”っていうのは本当ですか? 昨日のコンサート(東京オペラシティ コンサートホール)は大成功で、お客さんの反応も素晴らしいものでしたが、もしかしたら皆さん“最後”ということであたたかく迎えてくれたのでしょうか(笑)。もちろん私の方から今回を“最後”にしたいなどと望んでいるわけではありません。ただ、今回の来日が4年ぶりとなったのも決して計画してそうなったのではないのと同じで、先のことは誰にもわからないのですから。
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  15. JEAN-FRANCOIS MALJEAN INTERVIEW   
    1996年に最初のソロ・アルバムをリリース以来、欧州を中心に人気を集めている、ベルギーのコンポーザー・ピアニスト,ジャン=フランソワ・マルジャン。日本では喜多郎作品のカヴァー集などでも知られ、これまでニュー・エイジ“癒し”系ピアニストのイメージが強かったが、2007年暮れにリリースした最新作『LATIN ONE』では一転して、クラブ・ジャズ/カフェ・ラウンジ系の内容でファンを驚かせた。
    ――前作とはがらりと違って… 前作のプロモーションで来日した時、日本のプロデューサーとも話し合って、次はジャズで行こうって決めたんだ。もともと好きな音楽で、そもそも欧州のクラブではずっとジャズを演奏していたしね。前から作りたかったアルバムだよ。
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  17. 『image 7 sept』(コンピレーション)   
    「心ふるえる、癒される、あの映像の感動がよみがえる…」のコンセプトで、珠玉のインスト楽曲に加え、人気ヴォーカリストの楽曲も初めて収録!

    リラクシング系コンピレーション・シリーズのアイコンとしてすっかり定着した「image」。7作目の今回は、例年の《live image》公演でも大活躍を続けるお馴染みのアーティスト達に加え、映像音楽として記憶に新しいヴォーカル楽曲も新たに収録。(※元ちとせ「恵みの雨」、中孝介「夜想曲~nocturne(LUST,CAUTION ver.)」は初CD化)
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  19. 映画《アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生》   
    写真家アニー・リーボヴィッツ。たとえ彼女の名前は知らなくても、その作品を知らない人はいないだろう。たとえば全裸のジョン・レノンが、オノ・ヨーコにしがみつくように寄り添う写真。1980年12月8日、ジョンが暗殺される数時間前に撮られた1枚だ。あるいは、妊娠中のデミ・ムーアのヌード写真。彼らは、撮影者がアニーだからこそ衣服を脱ぎ捨て、その内面をカメラに収めさせている。 誰よりもガードが堅いはずのセレブリティたちはなぜ、アニーの前ではすべてをさらけ出すのか? 映画は彼女の仕事への情熱や湧き出るアイデア、手際のよい撮影風景を見せながら、その答えを探ってゆく。さらに生い立ちから、ドラッグ依存の過去。アニーの人生に影響を与えた同性のパートナー、スーザン・ソンタグとの出会いや別れについて迫る。
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  21. 映画《いつか眠りにつく前に》監督
    ラホス・コルタイ  (Lajos Koltai) INTERVIEW
       
    2人の娘と看護師に介護され、自宅療養を続けるアン・ロードは、人生最後の時を静かに迎えようとしていた。「ハリスと私がバディを殺したの…」突然のアンの譫言に、娘たちは動揺する。「ハリス」も「バディ」も母の交友関係にそれらしい人物はいなかった。混濁する意識の中、アンは知られざる青春時代を旅する。それは全てが美しく輝いた、決して忘れることのできない、一夏の出来事だった。
    「一生大切にしたいと思う記憶と二度と思い出したくない記憶、その両方を抱えて今を生きるのが人間です。主人公のアンは、若い頃、歌手になることを夢見ていましたが大成できず、昔の記憶を閉じこめてその後の人生を生きてきました。が、病床につき、投薬治療によって心の封印を解かれ、青春時代を思い起こします。人間の記憶は、とっても自由なもの。現在と過去、また過去の中の様々な時代を好きなように行き来できるんですからね」
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  23. KENNY G   
    軽やかなラテンのリズム、情感あふれるメロディ・ライン…。ケニー・Gの最新作は、真紅のカラーの彩りが似合いそうなラテン・フレイヴァー漂うポップ・インストルメンタル・サウンドに染まっている。そして今回はこれまでずっとアルバムを発表してきたアリスタ・レーベルを離れ、コンコード・レーベルに移籍しての第1弾アルバムというところで、彼にとってはある意味活動歴の中でのターニング・ポイントとなったといえよう。 流れるようなフレージングを奏でるソプラノ・サックスは熱いリズムの躍動する中で情熱的に、そして清涼感あふれるトーンで聴く者の耳に入り込んでくる。初挑戦となったラテン・ミュージックの中でもケニー・G“マジック”が全開だ。楽曲は長年の音楽的パートナーであるウォルター・アファナシェフとの共作のナンバーが多く、バックにはネイザン・イースト(b)、アレックス・アクーニャ(ds)、パウリーニョ・ダ・コスタ(per)らのゴージャスな面々が顔を揃えている。ラテン・カバー曲としては「サボール・ア・ミ」や「ベサメ・ムーチョ」といったムーディなナンバーを見事にケニー・G色に塗り替え、新鮮な感覚で楽しませてくれる。
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